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zoom RSS ソーニャ・キッチェル / WORDS CAME BACK TO ME

<<   作成日時 : 2005/07/25 15:13   >>

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 とんでもない女の子がデビューしたもんだ。ブラインドで聴かせたら、誰もがこの声の持ち主が16歳だなんて絶対に答えられないだろう。今にこんなレビューがそこら中に必ず溢れるよ、「驚異の16歳!天才ジャズシンガー彗星のごとく現る」ってね。ソーニャ・キッチェル。この名前は絶対に要チェック!。

 それにしても、16歳が作った音楽を「Adult Contemporary」に入れていいのかなぁ・・・(笑)。

Sonya Kitchell's official web site : http://www.sonyakitchell.com/


【 jazz / Adult Contemporary 】
Sonya Kitchell / 『WORDS CAME BACK TO ME』 (2005)


 いや、横浜TOWERの試聴機で初めて聴いた時はもうただ吃驚。
これから色々と誰の雰囲気に似てる似てないの意見は必ず出て来るだろうけど、僕には先ずジョニ・ミッチェルの顔が浮かんで来た。そっとファルセットで歌うと本当によく似ている。なお聴き進むと、ブルーズやR&Bテイストが濃い楽曲ではラッシェル・フェレルも思い出した。ちょっと待ってよ、本当にこの子16歳なの?。どう考えても大人の成熟した女性の声だよ。

 そして声ももちろんなのだが、楽曲もまた完全に大人のそれだ。オープニングの@“TRAIN”の気怠く退廃的な愁いを含んだメロディーと詞にドキリとさせられてしまう。ブルージ−なA“LET ME GO”では、まるでクサレ縁のオトコに「もういい加減に自由にしてよ、好きだけどあなたとはいられない。束縛しないで」と、軽く三行半を突きつけるかのよう。この2曲を聴いて、僕は恋多き女、ジョニ・ミッチェルの『BLUE』(1971)の冒頭にある“ALL I WANT”を思い起こさずには居られなかった。誤解しないで欲しいんだけど、これは雰囲気が似てるとか曲が物真似だとか云ったレベルのハナシではない。彼女は、ジョニの音楽と共通の世界と空気を持った、恐るべき16歳の女の子なんだ。


 主人公・ソーニャ・キッチェルがどんな女の子なのかにも触れておこう。アルバムに付属の渡辺亨さんのライナーに拠ると、彼女はマサチュ−セッツ州西部の広大な自然に囲まれて育ち、現在も在住。ポスターアートで成功を収めた父とグラフィックデザイナーの母を持ち、アーティスティックな家庭環境の中、幼少の頃からピアノに親しんでいたそう。
 8歳の時に初めて人前で歌い、その経験に依って僅か10歳にしてミュージシャンを目指すべく、ジャズ・シンガーのシーラ・ジョーダンとレベッカ・パリスと云うレコーディング・アーティスト達からヴォーカルレッスンを受け始める。11歳からは音楽理論を学び、翌12歳からは作曲を開始すると云う早熟振り。14歳で作った曲は音楽誌主催のスチューデント・ミュージカルアワードのベスト・ジャズ・ヴォーカルとベスト・オリジナル・ソングを受賞し、更にジャズ・シンガーのベティ・カーターに因んで設立された、世界中の30歳以下の作曲家40人しか選ばれない若手ジャズ・ミュージシャンの育成プログラムの奨学生に選ばれるなど、芸術を理解する両親の英才再教育があったとはいえ、まさに天才少女と呼ばれるに相応しい経歴の持ち主だ。


 ソーニャの音楽はジャズにフォークやブルーズ、R&B、ボッサなどのエッセンスを加え、自然に囲まれて育った彼女ならではの大らかなオーガニック感も持ち合わせている。僕はポップス系はあまり聴かないので、スザンヌ・ヴェガを手掛けたと云うプロデューサー/ギタリストのスティーブ・アダホの事はよく知らないけれど、ソーニャの持つジャジーでアンニュイな魅力を、ナチュラルなアコースティック・サウンドでうまく引き出していると思う。
 そしてもう一人、同じくプロデューサーとして、ソウライブのギタリスト、エリック・クラズノの兄、ジェフ・クラズノが関わっている。ソウライブとはレーベルメイトでもあり、そんな縁でエリックも1曲ギターを弾き、彼のもうひとつのバンドであるレタスのドラマー、アダム・ダイチの名前もクレジットに見えるが、基本的には3年間行動を共にしている現在のレギュラー・バンド、ギター+ピアノ&B3+ベース+ドラムスのセットが彼女の音の基本形だそうだ。

 ギターを弾きながら歌うとのことで、スタイルとしてはやはり同じくシンガー・ソング・ライターのジョニが一番に近いのではないかと思うが、ボーカルスタイルはひとつの枠に収まることなく、声もかなりコントロールが効くタイプのようだ。まるでONとOFFのスイッチが有るかの如く、様々に表情が変わる。ラッシェル・フェレルをご存じの方は、是非C“CAN'T GET YOU OUT OF MY MIND”を聴いてみて欲しい。さすがに彼女程の声域のレンジは無いだろうが、なるほどと思って頂ける筈だ。また、リズ・ライトのデビュー作『SALT』(2003)のに収録の“BLUE ROSE”のように淡々とした静かな悲しみをたたえる詞も魅力的。読んだ小説にインスパイアされて作ったというF“CLARA”の第三者的視線がまさにそれ。リズが好きな人にも絶対にお薦めしたい作詞家/ヴォーカリストだ。


 現在の市場に在っては、ソーニャのようなシンガーはどうあってもノラ・ジョーンズと同じ土俵に上げられてしまうのは避けられないところ。レコード会社もここがボリューム・ゾーンだとばかりに二匹目のドジョウを狙って次々と若手女性歌手を投入して来ている。こんな中でヒットを出して勝ち抜いていくのはとっても大変だと思うけど、彼女は他の誰よりも若く、才能に満ちている。この先、凄いシンガー・ソングライターになるよ、きっと。

 しっかし、ジョス・ストーン初めて聴いた時にも随分おませな、良い意味でのオールド・ファッション志向のオンナノコが出て来たもんだなぁ〜って思ったけど、最近の16歳って、みんなすごいんだね。改めて脱帽・・・(苦笑)。


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