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zoom RSS 「酉」の住まうところ 〜 マンハッタン・トランスファー

<<   作成日時 : 2005/01/02 18:57   >>

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 連想ゲームじゃないけれど、引き続き「酉」がらみで「BIRD」に因んだ曲を聴いています。

 jazzの世界ででバードと言えば、ビ・バップの天才サックス・プレーヤー、チャーリー・パーカーのニックネームのコトです。なんでも初めてNYへ出て来た頃の彼は全くの泣かず飛ばすで、チキンを冠する名前のレストランで皿洗いの仕事をしていたそう。食うに困った彼がその職場の賄いのチキンを、信じられないくらい沢山一人で平らげてしまったこと。そして仕事の合間に職場の裏庭でいつもサックスの練習をしていたことから、「庭の鳥=ヤード・バード」と呼ばれるようになったんだそうな。その彼のあだ名に因んでつけられたjazz clubの名前が、マンハッタンの名門クラブ「BIRDLAND」のその名の由来です。

 でも僕が「BIRDLAND」の名前を知ったのは、バードからでなく、この人たちの歌声から。

【 Fusion / Jazz Vocal 】
Manhattan Transfer / 『EXTENSIONS』(1979)
“BIRDLAND”


 この曲は元はWEATHER REPORTジョー・ザビヌル最高の代表曲(77年作)であり、ベーシスト・ジャコ・パストリアスの快演で知られる、コンテンポラリ・ジャズ/フュージョンのその後の歴史に多大な影響を与えた偉大なる作品です。ジョーの様々な思いの丈がつめられたポップで明るいこの「バードランド賛歌」は、インスト曲としては異例のシングルカットがされ、全米でヒット。ウエザー・リポートの名をいっそうポピュラーにしたものです。

 散々言い古されているコトなのですが、ここでのジャコのベース・サウンドは何が何だか理解出来ないトコロがとにかく凄いとしか言いようが無い・・・。当時は、どうしたらピッキングハーモニクスであんなフレーズが奏でられるのかと、世界中のほとんどのベーシストがアタマを抱えていたとか。それほどジャコの奏法が革新的だったということですね。


 幾らこの曲が、他のウエザー・リポートの曲よりポップだったからといって、それはあくまでもウエザーの作品の中でのハナシ。難解なものの多い彼等の作品に歌詞を付けて四声でハモってしまおうなんて普通はちょっと考えられない。、これを発想して、凄まじいまでの完成度を誇る作品を作り上げ、グラミー(1980年度最優秀ジャズ・フュージョン歌唱賞)まで勝ち取ってしまったのには恐れ入ります。当時のマンハッタン・トランスファーは向かうところ敵無し。もしかしたらこの作品が出来上がった時点で最高傑作を生み出した達成感を、彼らは既に感じていたかも知れませんね。

 そして、とにかく何でもかんでもヴォーカリーズ化してしまうジャニス・シーゲル(アルト)のボーカル・アレンジ力にも本当に脱帽。彼女はこの曲のアレンジで同賞の最優秀ボイスアレンジメント賞の栄冠にも輝きました。

 お馴染みの、何とも特徴的なジョー・ザビヌルのオバーハイムの導入部のフレーズが、マイケル・ボーディッカーのシンセベースで再現されてこの曲は始まります。本作のサウンドアレンジを担当のマイケル・オマーティアンのピアノと共に、先ずジャニスが朗々とジャコの例のハーモニクスのメロディーを歌い始めます。ソプラノのシェリル・ベンディーンがそれに重なって、二人の声が徐々に徐々に盛り上がってゆきます。ハイハットを刻んでいたジェフ・ポーカロが、やがて沸点に達したかのように爆発し、力強いドラミングを始めると同時に、メイン・テーマにテナーのアラン・ポールとバスのティム・ハウザーの声が重なってゆくのです。

 かっこよすぎる〜〜〜。
人の声が幾つも重なってゆけば、こんな凄いことが出来るんだね!!。

 偉大なる名演をこの「BIRDLAND」に残した先達への最高のオマージュ。その舞台をテーマに歌うことの歓びに溢れた素晴らしい歌声。「1+1+1+1」が「4」ではなく、無限に広がるかのような完璧なハーモニーとグルーヴは何と喩えればいいんでしょう。


 当時のマントラが人々を惹き付けていたのは、ファッショナブルなビジュアル、都会的に洗練されたサウンド、ユーモア溢れるパフォーマンス。そして個性豊かな4人のハーモニーと誰にでも絶対的に分かり易く親しみやすい、「声」という楽器の魅力だったと思います。彼等にかかれば、ジャコの不思議なベースフレーズだって、ウェイン・ショーターのクールなサックスだって、あの気むずかしい顔したジョー・ザビヌルのオバーハイムのポリシンセだって、み〜んな「声」って楽器に歌にされちゃう。

 その親しみやすさの魅力で、洋楽でしかもジャズ・コーラスグループながらに日本の音楽シーンでも大きな注目を集め、サントリーのVSOPブランデーのCMキャラクターに抜擢されるなどの露出も多かったのです。だから、僕のように当時高校生くらいのファンがいても、それは全く特別なことではありませんでした。今ではちょっと考えにくいことかも知れませんね。

 彼等はお洒落でカッコいいけれど少しも気取ってない。むしろNHKなどで当時放映されたライブ映像などで見る限り、とても明るく人なつこく見えました。そんな彼等の音楽は、高校生だった僕にジャズって難しくないんだよ、楽しいでしょ、って教えてくれたような気がします。この“BIRDLAND”を含む、『EXTENSIONS』、そして次作『MECCA FOR MODERNS』の2枚は僕にとってそんなジャズ・ヴォーカル入門の思い出の作品なのです。
#ここから散財のタネが大きく育ってしまったワケでもありますが・・・(苦笑)。


 それにしても、この「バードランド」って名前をジャズクラブに付けるのはユーモアが有って楽しいですよね。
ジャズ・メンが昔からスラングで「Cat」とか「Jazz Cats」って呼ばれてるのは知ってますか?。
ネコたちが愛してやまない最高の場所が「鳥の楽園」だなんて、ねえ(笑)。



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