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zoom RSS ジョニ・ミッチェルの声に思う (その2)

<<   作成日時 : 2004/12/19 02:58   >>

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 (その1)より続く

 ジョニ・ミッチェルは“Chinese Cafe”の中で「長く続くものは何もない 何も長くは続かない」と繰り返し、“Moon at the Window”では「愛は、希望と絶望という二つの顔を持ち、喜びはいつも恐れにかわる」と歌っています。一つの事柄には必ず始まりがあって、そして必ず終わりが来るのだ、という観念のもと、愛もいつかは必ず終わるものだと、まるで冷静に定義づけていたかのよう。

 現実に自分が恋多き女であることを自覚し、こんなにも甘い愛を与え、愛の甘さを味わいながらも、どうして男から男へと移り変わっていくのだろうか、いったい私は愛に何を求めているんだろうかと、常に自分に問い続けながら。

“Both Sides Now”

 お月さまに6月 それにフェリスの大観覧車
 踊りまくって目眩めく感じ
 そしておとぎ話がすべて現実になってゆく
 そんなふうに私は恋を見て来た

 でも気がついてみればまるで違うその姿
 去り行くあなたは笑いものにされるだけ
 たとえあなたが気にかけていたとしても
 そんな素振りを見せてはいけない
 自分の本心をさらけ出したりしちゃだめ

 私は両方から恋を見て来た 与えたり奪ったり
 それなのにどういうわけか
 私に思い出せるのは恋のまぼろしだけ
 恋がどんなものなのか
 私にはいまだにはっきりとは 判らない


(対訳:中川五郎)
 
 ジョニが、この曲が収録されているセカンドアルバム『CLOUDS』を発表したのは1969年、今から何と35年も前のこと。当時25歳くらいでこの“青春の光と影 / Both Sides Now”は書かれたわけです。僕が初めて聴いたジョニは、もうすでに成熟した女性でしたが、ここでの彼女は当然に若い。歌声もずっとさらに瑞々しい。

 実はこのアルバムの中での、僕の一番のお気に入りは「青春の光と影」ではありませんでした。勿論大好きな曲ではありましたが、さらっと流れてしまう感じで、割と印象が軽かったのです。

 で、最もよく聴いたのは、恋の輝きに充ち満ちた2分半の小品“Chelsea Mornig”

 シンプルにギターをかき鳴らし、歌い上げる声には、まだ初々しさが残ります。そして、何よりもこの曲は恋の喜びと輝きだけで無邪気に完結している、悩みのない前向きな歌なのです。若くから老成していたジョニの作風とは反対に、あどけないファルセットのコーラスがとても可愛らしい。

 そして、そう。僕はこの頃の彼女のファルセットが、大好きなのです。

 彼女のファルセットは、優しく繊細で、そして陳腐な表現ですが、まるで本当に天使が囁くかのよう。時にシニカルに男をグサりと刺したり、クールにやり過ごしたりするくせに。

 かと思えば、あまりに脆く、崩れてしまいそうでほおっておけなくなる。

 彼女のファルセットは気紛れに僕を振り回す、まるで実在する「女性」のようでした。気が強く情熱的なくせに甘ったれて、限りなく優しいけれど、時折見せる憂いに、どこか冷めた、もうこれ以上近づけない決定的な距離を感じさせる。そんな女性。ひょっとすると、実際の彼女自身も、まさに「そんな女性」だったのかも知れませんね。綺麗なだけ、可愛らしいだけなら、ジョニよりもそういった女性は幾らでもいたでしょう。彼女は、決して一瞥して男性がすぐに近寄って来るような、誰もが思うような美人ではありません。それでも次々と恋が彼女に訪れては消え、また訪れていったのは・・・・・・。

 レナード・コーエンやジャコ・パストリアスはじめ、ジョニとの恋に落ちたビッグネームたちも、案外僕と同じような気持ちをもって彼女と接していたのかも知れないなあ。無邪気な歓びと哀しみの深淵、情熱とクールの強烈な「Both Sides」のコントラスト。そして、類い希なる才能に振り回されて。

その(3)へつづく(予定)


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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
若い頃のジョニっすか〜確かに声帯は変わりますよね?聴いてみたいですね
まだまだ‥つづくのですね 楽しみに又きま〜す。
пoB
2004/12/23 00:05
青春の光と影..1969年ですか
拙者はこのとき高校2年だったのか〜
ベトナム戦争とアームストロング船長月面ぴょん跳ねの時代>>
彼女の切なげな声・・はやりましたゼ
hendrix
2005/05/24 01:14
hendrixさん:
 初めまして、コメントありがとうございます。

 このジョニのブログは、書いている途中で思いに変化が起きてしまい、正直、本来書きたかった趣旨に辿り着かなくなって続きが書けていない、まるで喉の奥に小骨が引っ掛かったままの様な中途半端な話なのです。ですから読んで頂いて尚かつコメント頂けるなんて、なんだか申し訳ないのです(大汗)。

 何とか遠からず終わらせたい・・・(苦笑)。


*************

関係ないのですが、上のnoBらぶさんのコメントは放置しているワケでなく、noBらぶさんのブログにお邪魔してご返信させて頂いております。一応、念のため(笑)
yk2@jazzっぽいの、好き?
2005/05/24 18:37

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